【長期優良住宅】第四章 省エネルギー性とは?
【長期優良住宅】第四章
省エネルギー性とは?
UA値・一次エネルギー消費量・G2仕様をわかりやすく解説
長期優良住宅において、これからますます重要になるのが「省エネルギー性」です。
一級建築士、一級建築施工管理技士 松田英之
省エネルギー性と聞くと、少し難しく感じるかもしれません。
しかし、簡単に言えば、次の2つを高いレベルで実現することです。
1つ目は、家そのものの断熱性能を高めること。
2つ目は、暮らしの中で使うエネルギーを少なくすること。
つまり、
「外の暑さ・寒さに影響されにくい家をつくる」
「冷暖房・給湯・照明などに使うエネルギーを減らす」
という考え方です。
夏は涼しく、冬は暖かい。
光熱費を抑えながら、家族が健康で快適に暮らせる。
それが、長期優良住宅に求められる省エネルギー性です。
■ 省エネルギー性の基本は「断熱」と「省エネ設備」
長期優良住宅の省エネルギー性を考える時には、大きく2つの基準があります。
断熱性能 : 外壁・屋根・床・窓などから熱が逃げにくい家(魔法瓶のように、室内の温度を保ちやすい家)
一次エネルギー消費量; 冷暖房・換気・給湯・照明などで使うエネルギー量(必要なエネルギーを少なくできるか)
家の断熱性能が低いと、夏は外の熱が室内に入りやすく、冬は暖房の熱が外へ逃げやすくなります。
その結果、エアコンを長時間使うことになり、光熱費も上がります。
一方で、断熱性能が高い家は、少ない冷暖房でも室内の温度を保ちやすくなります。
家の中の温度差も小さくなり、冬場のヒートショック対策や、夏場の熱中症対策にもつながります。
■ 「UA値」とは何か?
省エネ住宅の性能を表す時によく出てくるのが、「UA値」です。
UA値とは、簡単に言うと、
「家全体からどれくらい熱が逃げやすいか」を表す数値です。
正式には「外皮平均熱貫流率」といいます。
外皮とは、外壁、屋根、床、窓など、家の外側に接している部分のことです。
UA値は、数値が小さいほど性能が高くなります。
UA値の考え方 意味
UA値が大きい 熱が逃げやすい家
UA値が小さい 熱が逃げにくい家
UA値0.60 長期優良住宅・ZEH水準で求められる目安のひとつ
UA値0.46 より高い断熱性能を持つ住まいの水準
UA値0.26 最高レベルの断熱性能を持つ住まい水準
たとえば、冬に暖房をつけた時、UA値が大きい家では、せっかく暖めた空気が外へ逃げやすくなります。
反対に、UA値が小さい家では、暖房の熱が室内に残りやすく、少ないエネルギーで快適な温度を保ちやすくなります。
つまりUA値は、住まいの快適性と光熱費に大きく関わる、とても重要な数値です。
■ 「地域区分」とは何か?
日本は南北に長く、北海道と鹿児島では気候が大きく違います。
そのため、省エネ基準では全国を1地域から8地域までに分け、それぞれの地域に合った断熱基準を定めています。
寒い地域ほど厳しい断熱性能が求められ、温暖な地域では冷房時の日射対策も大切になります。
鹿児島は、地域によって異なりますが、鹿児島市などは主に7地域に該当します。
鹿児島では、冬の寒さ対策だけでなく、夏の暑さ、強い日差し、高温多湿への対策が重要です。
そのため、単に断熱材を厚くするだけではなく、窓の性能、日射遮蔽、通風計画、屋根や外壁の納まり、空調計画まで含めて考える必要があります。
■ 「一次エネルギー消費量」とは何か?
もうひとつ重要なのが、「一次エネルギー消費量」です。
一次エネルギー消費量とは、家で暮らすために使うエネルギーを合計したものです。
具体的には、次のようなものが含まれます。
対象設備 内容
冷房 夏に室内を涼しくするためのエネルギー
暖房 冬に室内を暖めるためのエネルギー
換気 室内の空気を入れ替えるためのエネルギー
給湯 お風呂・洗面・キッチンのお湯をつくるエネルギー
照明 室内外の照明に使うエネルギー
断熱性能が高い家にすると、冷暖房のエネルギーを減らすことができます。
さらに、高効率エアコン、省エネ型給湯器、LED照明、効率の良い換気設備などを組み合わせることで、家全体のエネルギー消費を抑えることができます。
長期優良住宅の省エネルギー性では、建物の断熱性能だけでなく、設備まで含めた総合的な省エネ性能が求められます。
■ 「20%削減」とはどういう意味か?
一次エネルギー消費量等級6では、国が定める基準から、さらにエネルギー消費量を20%以上削減することが求められます。
わかりやすく言うと、
「一般的な省エネ基準の家よりも、設備で使うエネルギーをさらに少なくする」ということです。
基準 わかりやすいイメージ
省エネ基準 国が定める標準的な省エネ性能
一次エネルギー消費量等級6 省エネ基準より20%以上エネルギー消費を削減
ZEH水準 断熱等性能等級5以上+一次エネルギー消費量等級6以上
ここで大切なのは、住む人の我慢で省エネをするのではないということです。
暑いのを我慢する。
寒いのを我慢する。
電気を使わないように無理をする。
そういう暮らしは、本当の省エネ住宅ではありません。
本来の省エネ住宅とは、快適に暮らしながら、自然にエネルギー使用量を抑えられる家です。
そのためには、断熱性能、気密性能、設備性能、設計力をバランスよく高める必要があります。
■ 省エネ性能は「未来への貯金」
高い断熱性能や省エネ設備を採用すると、建築時の費用は一般的な住宅より上がる場合があります。
しかし、それは単なるコストではありません。
毎月の光熱費を抑え、健康的で快適な暮らしを守り、将来の資産価値にもつながる「未来への貯金」だと考えています。
断熱性能の高い家では、家の中の温度差が小さくなります。
冬の朝、布団から出るのがつらい。
廊下や脱衣室が寒い。
夏の2階が暑くて過ごしにくい。
こうしたストレスを減らし、家族がどの部屋でも心地よく過ごせることは、日々の暮らしの質を大きく変えます。
また、電気代やガス代が上がり続ける時代において、エネルギーを使いにくい家ではなく、少ないエネルギーで快適に暮らせる家を選ぶことは、家計を守ることにもつながります。
■ ベルハウジングの取り組み
G2仕様・UA値0.46・C値0.5以下の家づくり
ベルハウジングでは、長期優良住宅の基準を満たすだけでなく、鹿児島の気候風土に合った、より快適で省エネな住まいを目指しています。
私たちが標準としているのは、G2仕様の高断熱住宅です。
UA値は0.46W/㎡K。
これは、鹿児島市など7地域における長期優良住宅・ZEH水準の基準値であるUA値0.60を大きく上回る断熱性能です。
さらに、ベルハウジングでは気密性能にもこだわっています。
C値0.5㎠/㎡以下を基準とし、すき間の少ない家づくりを行っています。
UA値が「熱の逃げにくさ」を表す数値であるのに対し、C値は「家のすき間の少なさ」を表す数値です。
どれだけ断熱材を入れても、すき間が多ければ、外気が入り込み、室内の快適性は下がってしまいます。
だからこそ、断熱性能と気密性能はセットで考える必要があります。
ベルハウジングの性能
長期優良住宅全棟標準仕様
断熱仕様 G2仕様
UA値 0.46W/㎡K
C値 0.5㎠/㎡以下
省エネ性能 一次エネルギー消費量の削減に配慮
地域対応 鹿児島の暑さ・湿気・日差し・台風を踏まえた仕様となっております。
