住宅設計のプロが語る!構造・屋根・窓を美しく整える引き算の技術
第一章では、住宅設計を間取りから始めるのではなく、敷地を読み解き、「CAR&TREE」から配置を考える理由についてお話ししました。車の位置を決め、象徴となる木を置き、アプローチと中間領域の輪郭を描く。そのうえで、敷地の中に建物の基本となる形を置いていきます。
第二章では、その建物の形をどのように美しく整えていくのか、具体的な設計手法についてお話しします。
私が考える「美しい住宅」とは、外壁の派手な色や、高価なブランド材料によってデコレーションされた家ではありません。建物を支える柱や梁、壁、屋根といった「構造体そのもの」が美しく整っている家です。
美しい家には、必ず美しい構造があります。それは単なる見た目のデザイン性だけを指すのではありません。
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力の流れに無理がない(優れた耐震性・耐久性)
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現場の大工さんが施工しやすい(施工エラーの削減)
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地震や台風などの自然災害に強い(安心・安全)
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メンテナンス性が高く、長く住み続けられる(資産価値の維持)
この建築的な「合理性」こそが、建物の落ち着いた佇まいや、室内に入ったときの心地よい開放感につながっていくのです。
1. 構造体は住宅の骨格:間取りより先に「骨組み」を決めるべき理由
人の身体に骨格があるように、住宅にも骨格があります。人も建物もその骨格が美しい事で全て決まります。柱が建物を支え、梁が柱と柱をつなぎ、屋根や床の重さを受け止めます。そして、その力を耐力壁や基礎を通して、しっかりと地面へ伝えていきます。
住宅が完成してしまうと、多くの柱や梁は壁や天井の中に隠れて見えなくなります。しかし、見えなくなるからといって、構造体を後回しにしてよいわけではありません。建物の骨格が整っていなければ、結果として外観や間取りにも必ず無理(歪み)が生まれます。
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天井の中に隠す梁が必要以上に大きくなり、コストが跳ね上がる
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屋根の形状が複雑になり、雨漏りリスクが高まる
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耐力壁(地震に耐える壁)を入れたい場所に、窓が重なってしまう
「間取りを先に完成させて、そのあとで構造を無理やり合わせようとする」と、こうした問題が起こりやすくなります。だから私は、間取りより先に建物のベースとなる構造体を考えます。
ベルハウジングが大切にする設計手順: 構造体 ➔ 屋根 ➔ 中間領域 ➔ 窓 ➔ 間取り
これは、住宅をただ「部屋を並べただけの集合体」として考えるのではなく、一つの美しい「建築」として整えるための正しい順番なのです。
2. 美しい構造は「力の流れ」が素直である
構造体が美しいとは、単に太い柱や梁を室内に露出させて見せればよいという意味ではありません。私が美しいと感じるのは、「力の流れが素直な構造」です。
屋根の重さが梁へ伝わり、梁から柱へ、柱から基礎へ、そして地面へと無理なくバトンタッチされていく。上下階で柱や壁の位置が綺麗にそろい(直下率の向上)、建物全体のバランスが取れている構造には、理屈抜きで見た目にも圧倒的な安定感があります。
反対に、間取りの都合だけで大きな空間を無理につくったり、柱を必要以上に抜いたりすると、構造を成立させるために梁が巨大化し、金物補強が増え、構造はどんどん複雑になっていきます。もちろん、家族の暮らしに必要であれば、大きな開口や広い空間をつくることもあります。しかし、それを目的にするのではなく、「構造的な無理」と「それによって得られる空間の豊かさ」のバランスをつねに天秤にかけなければなりません。
構造は「計算(許容応力度計算など)の上でクリアしていれば何でもよい」というものではありません。
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その構造は現場で大工さんが施工しやすいか?
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将来、メンテナンスや点検がしやすいか?
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材料(木材や金物)を無駄に使いすぎてコストを圧迫していないか?
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大地震などの災害時に、負荷が建物の一部へ集中しないか?
そこまで見据えてシンプルに設計することこそが、プロの技術です。
3. 特殊な形は不要:「シンプルな箱+下屋」が最強の理由
美しい住宅をつくろうとすると、「複雑な形状のデザイナーズハウス」や「珍しい特殊な構造」が必要だと思われるかもしれません。しかし、私はまったく逆だと考えています。
「できるだけ単純で頑丈な四角い構造体を基本にして、必要な場所にだけ下屋(平屋部分)や庇(ひさし)を加える」
これが、私たちの基本スタイルです。 まず敷地に、構造的に素直で頑丈な「箱」を置きます。その箱の大きさは、ご家族の要望や予算、敷地条件を考慮して最適なサイズを導き出します。そこに、玄関、縁側、ウッドデッキ、中間領域など、暮らしに必要なボリュームを「下屋」として外側に少しずつ加えていきます。
難しい構造を使わなくても、この「シンプルな箱」と「下屋」の組み合わせだけで、建物には十分な立体感、奥行き、そして美しい陰影が生まれます。構造を単純にすることは、デザインを退屈にすることではありません。むしろ、構造が極限まで整理されているからこそ、屋根のラインや軒の深さ、窓の配置、植栽の緑といった一つひとつの要素が劇的に美しく引き立つのです。
4. 屋根の掛け方が、家の佇まい(ファサード)を決める
住宅の外観デザインを最も大きく左右する要素、それは「屋根」です。
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どこに棟(屋根の頂点)を置くのか?
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どの方向へ向かって屋根を流すのか?
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屋根の勾配(角度)はどの程度にするのか?
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軒(のき)をどこまで深く出すのか?
これらの方程式によって、建物の第一印象はガラリと変わります。
間取りを先にパズルのように考え、その凸凹した形に合わせて後から無理やり屋根を載せようとすると、屋根の形状は複雑にならざるを得ません。屋根の「谷(雨水が集まる溝)」が増え、高さがバラバラになり、外観のノイズ(線)が多くなります。これは見た目が美しくないだけでなく、雨仕舞い(防水処理)が非常に難しくなり、将来の雨漏りリスクやメンテナンス費用を高める大きな原因になります。
だからこそ、私は間取りを細かく決める前に「屋根の掛け方」を同時に考えます。構造体(柱・梁)と屋根はバラバラのものではありません。これらを一体として計画することで、無理のない素直な架構が生まれます。
屋根が素直に美しく掛かっている家は、外から見たときに驚くほどどっしりと落ち着いて見えます。余計な線が徹底的に排除され、建物のシルエットが明快になる。私は、こうした日本の伝統建築にも通じる「静かな美しさ」を大切にしています。
5. 深い軒が生む陰影と安心感:鹿児島の厳しい気候に耐える建築の知恵
ベルハウジングの住まいづくりにおいて、絶対に妥協しない要素の一つが「深い軒(のき)」です。軒には、外観を美しく見せるデザインの役割だけでなく、暮らしと建物の寿命を守る。日差しをコントロールする重要な機能(パッシブデザイン)があります。
夏の日射遮蔽: 鹿児島の夏のギラギラとした高い太陽光を室内に入れないよう遮る
冬の日の光:太陽の高度が下がる事で部屋の中まで光を導いてくれる。
外壁の保護: 強い雨や紫外線が外壁・窓サッシに直接当たるのを防ぎ、劣化を遅らせる
雨の日の快適性: 窓を開けても室内に雨が振り込みにくく、自然の風を取り込める
中間領域の形成: 室内と庭の間に、気候に左右されない落ち着いた居場所をつくる
特に鹿児島での家づくりにおいては、夏の厳しい暑さや台風、そして突発的な強い雨への配慮が絶対に欠かせません。軒を深く出すことは、単なる見た目のこだわりではなく、この土地の気候風土に対する「建築的な正しい答え」なのです。
また、深い軒は建物に美しい「陰影」をもたらします。太陽の光が強く当たる外壁と、軒下の深い影。このコントラストが生まれることで、平坦な壁面に圧倒的な立体感と奥行きが出ます。建物を無駄な装飾で飾るのではなく、屋根の形状と自然の光によって表情をつくる。それが、私たちが目指している本質的な美しさです。大きな庇が外壁を守ることで、住まいの経年変化が穏やかになり、将来的な維持管理コスト(メンテナンス費用)の削減にも直結します。
6. 建物の重心を低く見せる「プロポーションの美学」
優れたデザインの住宅には、共通して安定した「プロポーション(比率)」があります。私は設計において、建物の重心をできるだけ低く見せることを徹底的に意識しています。
住宅全体の高さを必要以上に高くせず、屋根や軒の水平ライン(水平性)を強調することで、建物がまるで大地にどっしりと根を張ったかのように、敷地へ美しく馴染みます。
よく「天井が高ければ高いほど、開放的で豊かな空間になる」と思われがちですが、それは間違いです。あえて天井高を低めに抑えることで生まれる、包み込まれるような心地よい「落ち着き」もあります。そして、その落ち着いた空間から、リビングの吹き抜けや勾配天井へと視線が斜め上に抜けるとき、その圧倒的な高低差によって、数字以上の広がりを感じられるのです。
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すべてを高くするのではなく、「低い場所」と「高い場所」のメリハリをつける
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完全に閉じる場所と、ダイナミックに開く場所の「対比」をつくる
この絶妙なバランスが、室内に豊かな情緒をもたらします。
外観デザインも同様です。軒先、庇、窓の上端(サッシのライン)、そして外構の塀などの高さを綺麗に一本の線にそろえることで、美しい水平ラインが生まれます。屋根の勾配、軒の出の深さ、窓のレイアウト、雨樋を使って水平ラインを際立てる、また不要な場合目立たせない処理、そして建物の高さの黄金比率。これらを緻密にコントロールする「整える技術」こそが、ベルハウジングの設計の核となっています。
「平等院鳳凰堂」1000年前の傑作に学ぶ重心の美学
日本の伝統的な美しい建築として誰もが知る京都の「平等院鳳凰堂」。実はあの建物にも、私たちが現代の住宅設計で大切にしているエッセンスが詰まっています。
鳳凰堂が1000年近く経った今も見飽きず、圧倒的に美しいと感じられるのは、建物の重心が極限まで低く抑えられ、屋根や廊下の「水平ライン」が美しく整えられているからです。さらに、中央の四角い本堂に対して、左右に低く広がる廊下(現代の住宅でいう『下屋』)を組み合わせることで、無駄な装飾に頼らない完璧なプロポーション、シンメトリーの美学を生み出しています。
特殊で複雑な形をつくるのではなく、構造を素直に整え、高さを抑えて美しく見せる。私たちの「引き算の住宅設計」の思想は、古くから日本人が美しいと感じてきた建築のDNAを受け継いでいるのです。
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ベルハウジングでは、高い耐震性能はもちろん、鹿児島の気候風土に調和し、年月を経ても美しい「引き算の住宅設計」をご提案しています。
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「地震や台風に強く、デザインも美しい家に住みたい」
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「敷地のポテンシャルを最大限に活かした設計をしてほしい」
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「流行に左右されず、長く愛着を持てる住まいをつくりたい」
どんな小さなことでも構いません。まずはあなたの理想の暮らしをお聞かせください。
7. 窓の配置計画:外観の水平ラインと室内の景色を同時に切り取る
窓は、単に「光を入れる」「風を通す」ためだけのパーツではありません。室内からは「外の美しい景色を絵画のように切り取る額縁」となり、外観からは「決める表情」となります。
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室内に家具(ソファやダイニングテーブル)を置いたときに、窓と干渉せず使いやすいか?
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道路や隣家からの視線が侵入せず、プライバシーが守られているか?
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ソファに腰掛けたとき、窓の先に美しい木(TREE)や青い空が見えるか?
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外から見たときに、窓のラインが美しい水平線を描いているか?
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柱や耐力壁の位置と、構造的に無理なく綺麗に納まっているか?
これらすべての要素を、立体的に同時に組み立てる必要があります。
「とにかく大きな窓をたくさん付ければ、明るくて開放的な家になる」というのは大きな誤解です。どれだけ大開口の窓を設けても、外からの視線が気になって四六時中カーテンを閉め切ったまま生活するようになってしまっては、その窓の価値はゼロになってしまいます。
大切なのは、窓の「大きさ」ではなく、「位置」と「明確な役割」です。 必要な場所に、必要なだけのジャストサイズな窓を設ける。そして窓の先にそっと木を植え、切り取る空の範囲を計算し、室内に入る光の量をコントロールする。さらに、窓の上端(ヘッドライン)や建具の高さを綺麗にそろえることで、室内にも外観にも、視覚的なノイズのない美しい静けさが生まれます。構造体と窓の位置が整理されている空間は、インテリアも驚くほどすっきりと洗練されて見えるのです。
8. 「見せる構造」と「隠す構造」のメリハリ
木造住宅の醍醐味の一つとして、あえて天井を張らずに柱や梁を室内に露出させる「現し(あらわし)」という手法があります。本物の木の構造体が見える空間には、独特の素材の温かみと、圧倒的な安心感があります。太い梁がしっかりと屋根を受け止め、柱がその荷重を支えている力強さが視覚的に伝わるからです。
しかし、何でもかんでも露出させれば美しくなるわけではありません。
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どの梁を見せて、どの梁を天井裏に隠すのか?
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見せる梁の高さを、空間全体でどこに綺麗にそろえるのか?
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天井の仕上げ材と、木部との取り合い(接合部)をどう美しく見せるか?
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照明器具の配線や、エアコンなどの空調設備とどのように美しく融合させるか?
構造体をデザインとして見せる場合ほど、繊細な「納まり(ディテール)」が求められます。
見せるべき主役はダイナミックかつ美しく見せ、隠すべき配線や設備は職人技で丁寧に隠す。構造、設備、照明、インテリア仕上げをバラバラにせず、最初から「一体」として整えることで、初めて雑音のない洗練された空間の美しさが生まれます。構造体は、単に家が潰れないように支えるための道具ではありません。空間の広がり、天井の躍動的な形、光と影のグラデーション、そして木のリズムをつくり出す、設計そのものなのです。
9. 美しさは、徹底的に「線を減らすこと」から生まれる
街を歩いていて、なんだか落ち着きがなく、安っぽく見えてしまう住宅の外観に出会うことがあります。その最大の原因は、「建物にある線の数が多すぎること」です。
屋根の線、庇の線、窓サッシの枠、外壁材の目地や凸凹した切り替え、雨樋(縦樋・横樋)、換気口のフード、エアコンの化粧カバー、屋外の設備配管……。これらが何のルールもなく、別々の意図でバラバラに配置されてしまうと、建物全体がガチャガチャとした印象になり、まとまりを失います。
私が設計するときは、徹底的に「引き算」を行い、外観の線を整理します。
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屋根のラインと、玄関庇のラインの高さを美しくそろえる
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バラバラになりがちな窓の高さ(上端)を一直線にそろえる
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雨樋の素材や色を吟味し、建物の角に同化させて目立たせないように隠す
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外壁の素材や色を、意味もなくあちこちで切り替えない
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使う色や素材のバリエーションを必要最小限に絞り込む
デザインに「何かを付け足して」豪華にするのではなく、「余計なノイズを極限まで減らして」本質を整える。
本当に美しい家は、実はとても「静か」です。周囲に対して自分の存在を強く主張するのではなく、そこにある街並みや、植栽の豊かな緑の中に、まるで昔からそこにあったかのように自然に溶け込みます。ベルハウジングが目指しているのは、流行に左右されず、いつの時代にも地域の人々から愛され続ける「風景の一部になる美しい佇まい」です。
10. 設計の「標準化」は、住宅のクオリティを高めるためにある
注文住宅は、一棟ごとに敷地の形状も違えば、住まうご家族のライフスタイルも異なります。そのため、配置計画や間取り、家族それぞれの居場所のつくり方は、一棟ごとに完全オーダーメイドで1から深く考え抜かなければなりません。
しかし、だからといって「すべての細かい部材や施工の納まりまで、毎回ゼロから実験のように考える必要はない」と私は考えています。
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建物が最も美しく安定して見える「屋根の勾配(角度)」
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鹿児島の気候において最適な「軒の出の深さ」
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室内空間が最もすっきり見える「窓や室内建具の標準的な高さ」
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雨漏りを防ぎ、美しさを維持する「外壁と木部の取り合いディテール」
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構造的な無駄を省き、耐震性を最大化する「構造体の基本寸法」
これまでの数多くの設計と、現場の職人たちと共に培ってきた施工実績の中で導き出した「最も優れた正解」は、工務店の独自の「標準仕様」として大切に蓄積・共有していくことが極めて重要です。
標準化とは、決して「どの家も同じような家にする」という意味ではありません。むしろ、基本となる品質や性能、施工の安全性を高いレベルで均一に安定させ、図面作成や現場の無理・無駄を徹底的に排除するためです。そうすることで生まれた時間とエネルギーの「余力」を、その敷地とそのご家族のためだけに徹底的に頭を使うべき「本当に重要な部分」へと100%注ぎ込むことができるようになります。
基本の骨格を強固に整えたうえで、「ここぞ」という主役の場所に設計の総力を注ぐ。
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庭の豊かな緑に向かって開くリビング
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家族が自然と笑顔で集まってくる、心地よいダイニング
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職人の技が光る、美しくダイナミックな梁組み(はりぐみ)
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深い軒の下に広がる、ウチとソトをつなぐ広々としたウッドデッキ
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朝の柔らかな光がドラマチックに落ちてくる階段室
建物のすべてを無闇に特別にするのではなく、ご家族の暮らしを最も豊かにするクリティカルな場所を見極めて、そこをどこよりも丁寧に、圧倒的なクオリティでつくり込む。これこそが、私たちが誇りを持って取り組んでいる「工務店設計」のあり方です。
まとめ:美しさは、世代を超えて長く住み継ぐ「最大の力」になる
私たちがここまでディテールにこだわり、美しい家づくりを追求する理由は、単に自己満足ではありません。「人は、心から愛着を持てる美しいものを、末永く大切にする」という本質があるからです。
流行り廃りに流されず、30年、50年、100年という月日が流れても「やっぱりこの家は美しいな」と思える住まいであれば、住まい手はこまめに手入れ(メンテナンス)をしながら、我が家を我が子のように長く大切に育てていきたいと思うはずです。そこで育った子どもたちも、「この美しい実家を壊さずに、次の世代へ残したい、住み継ぎたい」と自然と感じてくれるかもしれません。
つまり、建物の「美しさ」とは、住宅の寿命を圧倒的に延ばすための「持続可能な力」そのものなのです。
スクラップ&ビルド(建てては壊す)を繰り返す時代はもう終わりました。本当に良いものだけを丁寧につくり、きちんと手入れをし、世代を超えて長く大切に使い続けていく。そのためには、高い耐震性(耐震等級3など)や高断熱性、高耐久性といった「数字の性能」を満たすことはもちろん大前提ですが、それと同時に、人々の心を動かす「建物としての普遍的な美しさ」が絶対に必要なのです。
優れた住宅とは、性能、機能、構造、素材、デザイン、地域性のどれか一つだけがイビツに突出した家ではありません。それらすべての要素が、無理なく、美しく、最高のバランスで調和している家です。
美しい家には、美しい構造がある。
完成して壁を張ってしまえば、大半は見えなくなってしまう骨格。しかし、その見えない頑丈な骨組みと素直な設計思想こそが、住宅の佇まいと、ご家族のこれからの毎日の暮らしを何十年にもわたって足元から支え続けます。
柱と梁を素直に組む。屋根を無理なく架ける。軒を深く出す。建物の重心を低く抑える。窓と水平ラインを美しく整える。必要以上に複雑なデザインに逃げない。
こうした基本中の基本を、一切妥協せずに一つひとつ丁寧に積み重ねていくことが大切です。美しさは、設計の最後に化粧のように振りかける装飾ではありません。敷地を読み解き、構造を組み立て、屋根をどう架けるかを決める、その「設計の一番最初の最初」から、すでに美しさは始まっているのです。
構造的に素直で、大工さんの施工に無理がなく、大地震や台風にもびくともしない強さを持つこと。そして、年月を経て味わいを深めながら、鹿児島の街の風景の一部として静かに佇み、住まう家族から永遠に愛され続けること。
それこそが、私の考える、ベルハウジングが目指す「美しい家」の姿です。
\ 性能と美しさを両立する家づくり、始めてみませんか? /
ベルハウジングでは、高い耐震性能はもちろん、鹿児島の気候風土に調和し、年月を経ても美しい「引き算の住宅設計」をご提案しています。
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「地震や台風に強く、デザインも美しい家に住みたい」
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「敷地のポテンシャルを最大限に活かした設計をしてほしい」
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「流行に左右されず、長く愛着を持てる住まいをつくりたい」
どんな小さなことでも構いません。まずはあなたの理想の暮らしをお聞かせください。
一級建築士 松田英之
